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「人の可能性」を導き出すアルゴリズムを磨く。LiBの裏側を支えるデータサイエンティスト兼エンジニアに直撃!

2022年7月入社の、データサイエンティスト兼エンジニアのO。「人材データのおもしろさ」に取り憑かれ、古巣で共に働いた近藤に導かれてLiBのプロダクト部門にジョインしました。深掘りすれば世の中の真実が浮かび上がるという人材データを活用してLiBで挑戦したいこと、そして今の働き方について話を聞きました。(※本人の希望により、名前はイニシャルで表記しています。)

人材データのおもしろさにどっぷりハマる

ー まず、これまでのキャリアを教えてください。

大学院の博士課程で素粒子物理学の研究をしていたのですが、ある時、分野として未来がない 、かつ自分には才能が足りないのではないか…と感じたことがありました。そこで博士号を取得した後は、その当時ブームの絶頂にあったデータサイエンス系の仕事に就くことに。受託データ分析やパッケージ開発をしている、大手SIerの子会社に就職しました。

そこでの仕事は楽しかったのですが、業界のメインストリームの仕事ではない感覚があり、迷いを感じていた時期に、知人経由でとあるAIベンチャーにご縁をいただき転職。そこで、当時その会社の取締役を務めていた近藤(現LiB取締役)に出会います。そこは事業内容が非常にユニークで、データサイエンスでビジネスをスケールできる可能性を感じていました。のちにLiBに同時入社することになる先輩エンジニアと、近藤と3人の愉快なトリオ(笑)で、技術について勉強しながら社内システムを開発したりと、データサイエンス以外にもいろいろなことをやらせてもらいました。

その後、近藤がその会社を離れるタイミングで、自分も転職を決意し、人材系メガベンチャーに移りました。「AI室」という部署に所属し、再びデータサイエンティストとしてのロールに戻り、さまざまなサービス改善に携わりました。ここで、人材データの奥深さにどっぷりハマることになります。

人材業界では、属性や経歴はもちろん、年収情報など、他ではなかなか目にすることのできない秘匿性の高いデータをユーザーからお預かりします。そのデータを分析すると、世の中のさまざまな真実が浮かび上がってくるのです。興味と仕事内容がマッチし、夢中で取り組んでいたこともあって、手前味噌ですが「AI室のエース」と呼ばれ、最高エンジニア賞をいただいたりもしました。しかしコロナ禍の落ち着きと共に、それまで会社で推奨されていた在宅勤務が終了となり、原則出社に戻ることに。これは困ったことになったな…と思い、再び転職を検討することにしました。

ー 在宅勤務の終了がきっかけで転職を考えたのですか?

はい。というのも、子どもの幼稚園入園と同時にコロナ禍が始まったので、我が家では送迎を含む子どもの対応は、私が在宅勤務する前提でこなしていたのです。それがオフィス出社になると、妻のワンオペになってしまいます。私たち家族にとっては大きな問題だったので、会社の方針転換はなかなか受け入れがたい事態でした。

ちょうど会社からその通達があった時に、本当に偶然のタイミングなんですけど、LiBのリブランディングのブログリレーがスタートしたんです。代表の松本の衝撃的なnoteを、近藤のSNS経由で目にしました。これからは個人の生き方に働き方を合わせる時代。LiBという会社は、「ワークシフト支援企業」に生まれ変わる……そんな内容が自分に刺さり、後に続く近藤の副音声のnoteなどいくつかの記事を読み、近藤に連絡を取って話を聞いてみることに。それがきっかけでLiB入社に至りました。

LiBのメンバーが想いを綴っているnote

 

実は3年ほど前にも、近藤がLiBにジョインするタイミングで一度、松本と面談をしたことがあったんです。ただその時の印象は、「ギラギラのベンチャー社長」というイメージで、なんだか自分とは合わなそうだな…と感じてしまったんですよね(笑)。でも昨年、改めて近藤と一緒に話をしたときに、まったく違う雰囲気になっていて衝撃を受けました。話し方も、目つきも全然違う。会社が落ち着いたんだ、noteの通り本当に生まれ変わったんだ…と思いました。

 

AI技術を、より本質的な課題解決に活用するために

ー そんなにも変化を感じたのですね!LiBへの入社の、一番の決め手になったことはなんですか?

自分の技術を、より本質的な課題解決に活用できそうだと感じたことでしょうか。前職は、最終的には在宅勤務終了がとどめを刺す形になりましたが、それ以前からも違和感は抱えていたんです。

それは何かというと、AI技術の活用の方向性でした。「人間が手動でやっていたことをいかに自動化するか」という思想なので、例えば職務経歴書の内容をより詳細にするために、長文を生成するAIを開発する…といった発想になりがちだったのです。それがどうも本質的ではないような気がしていて、自分自身の介在価値をもう少し納得感のある形で発揮できる場所はないか考え始めていました。

だから改めて近藤に話を聞いて、今のLiBが目指している方向性、つまり、人の可能性を示す良質なデータ構造をつくり、人材ビジネスの課題をプロダクトドリブンで解決するという思想に惹かれたわけです。まさにエンジニア出身の経営者ならではの発想だと思いました。

そのときに今の「LIBZ 幹部ドラフト」のプロトタイプについての話も聞きましたが、転職ビジネスで収益源となるクライアント企業の方を向いているのではなく、あくまで個人起点のサービス思想になっている点にも興味を持ちました。前職は真逆とも言える考え方だったので、その斬新さや本質性が刺さったのだと思います。他の人材系の会社はほぼ営業会社である中で、こんなにもプロダクトドリブンで本質的解決に向かっている会社は珍しいのではないかと考え、入社を決めました。

LiB別宮note「人材業界の不の解消。本気で描く3年後の目指したい世界」より

ー 実際に入社してみて、いかがでしたか?

プロダクト部門でびっくりしたのは、以前エンジニアの金子もインタビューで述べていたのですが、思いのほか優秀なPdMが揃っていたことです。法人営業出身の方がほとんどなのに、普通に考えたらエンジニアしか問題特定できなさそうな部分もできてしまうのがすごいなと。

前職でもビジネス職からキャリアチェンジしてPdMになる人はいましたが、こんなにも成功している事例があるのは珍しいことだと思います。逆にエンジニア出身のPdMだと、なんだかちょっと偉そうな感じになってしまうパターンも往々にしてあるので、未経験から素直に吸収していたのがよかったのかもしれませんね。仕様もしっかりしていて、非常に仕事がしやすいです。

ー 会社全体の印象はいかがでしたか?

情報の透明性が非常に高いことに驚きました。業績も赤裸々に開示されているし、Slackでもプライベートチャンネルではなくオープンチャンネルで会話されていることが多く、一般の社員でも細かい情報をキャッチアップしやすい環境になっていると思います。生々しい数字の動きを知ることで、頑張らなきゃ!と思ったり、逆に安心したりすることもできるので良いですね。

 

データを深掘りして、LiB独自の発見を積み上げたい

ー 入社後から、いろいろなことを手がけているイメージですが。

入社から半年ぐらい経ちますが、基本的に、仕事は毎月違うことをやっていますね。まだこれといって苦労した経験はないです(笑)。データサイエンティストとしての活躍が期待されていると思いますが、現状ではまだまだデータが足りない状況なので、他のこともちょこちょこ手がけています。例えば最近では、現場のキャリアパートナーの手を煩わせていた面倒なコピペ作業をボタンひとつで代替できる機能をリリースしました。自分としてはそこまで複雑ではない開発だったのですが、現場からはものすごく感謝されましたね。

また、「人材データ」という観点で興味深かった案件もあります。LiBには転職活動の一歩手前で迷っている方向けの自己発見サービスがあるのですが、そこに登録されている性格情報や価値観情報と、職種の相関に関する分析をしました。初めは性格と仕事の相関関係については懐疑的だったのですが、丁寧に分析してみるとかなりの相関があることがわかったんです。その結果、「あなたと同じ価値観の人は、こんな仕事で活躍しています」というレコメンド機能の設計に繋がりました。これも、技術としては大したことをやっていないのですが、非常に興味深く、未来につながる発見の一つになったと思っています。

ー 皆が「こうなったらいいな」と願っていたり、「こうなんじゃないか」とうっすら想像していたりしたことを、Oさんならではの技術で現実にしている感じがありますね。

そうかもしれないですね。やはり人材データのおもしろさに継続的に触れられることが一番のやりがいなので、溜まっているデータをもっと深掘りして、LiB独自の発見を積み重ねていきたいと考えています。人材データを分析すればするほど、人間のセンシティブなところや世の中の真実も浮き彫りになりますが、人間の「未来の可能性」も導き出せると思っていて。転職でいえば、今の仕事では力を発揮できていないけど、本来はこういう仕事が適職で、こういう新たな可能性があるんじゃないか…という、自己発見の手助けになればいいなと思っています。

今は飛び道具大臣として、システム開発などいろいろ手がけていますが、本来のロールはデータサイエンティストだと思っているので、早くそれだけでお給料をもらえるようになりたいですね。ベンチャー企業では、データの量や質が十分ではないために、データサイエンティストを活用しきれていない例がたくさんあります。LiBもまだまだこれからだと思いますが、実はそう遠くはない未来だと思っています。

ー データサイエンスの力で、LiBの描く未来が実現されていくのが楽しみです。

自分のつくったアルゴリズムをさらに磨いていって、LiBならではの新しい仕事のカタチとしてマッチング事例が創出されていったらうれしいですね。いかにマッチングの精度を上げていくか、時間のかかる話だと思いますが、一つずつ積み上げていきたいと思っています。

 

片道30分の幼稚園送りと、サウナが日課

ー 先ほども少し話が出ましたが、働き方についてもお聞かせください。やはりフルリモートは快適ですか?

やっぱり家族の対応が柔軟にできるのが良いですよね。うちは片道30分かかる幼稚園に娘を通わせていて、毎日の送りは私が担当しています。大変なこともありますが、朝の30分、娘としっかり向き合える良い時間になっています。

コロナが始まった2020年までは週5で出社していましたが、人の話し声が気になってしまう体質なので、リモートになってからの方が明らかにパフォーマンスが上がっていると思います。もうオフィス出社には戻れないですね。

ー オフの時間はどんな感じで過ごしていますか?

サウナに入り浸っています(笑)。近所の銭湯がリニューアルして、すごくいい感じのサウナになったんです。22時以降は絶対に残業しないと決めているので、退勤したら必ずサウナに出かけています。サウナの何がいいって、やはり当たり前ですがスマホもPCも持ち込まないじゃないですか。あらゆる情報から切り離されて、何も考えずにボーっとする時間をつくることができて、リラックスできるんですよね。腰痛もサウナの電気風呂で一発で直りますよ。

あとはクラシックオタクなので、サウナ以外はだいたい音楽鑑賞をしています。妻と娘がピアノを弾くので家に防音室があり、そこで大音量で聴くのが最高です!

 

こんな人と働きたい

ー 最後に、LiBではどんな人が活躍できそうか、教えてください。

LiBに限らずどんな会社でもそうだと思いますが、素直な人ですかね。自分でいろいろ調べて、勉強できる人。いろいろな情報をキャッチしにいける人がよいと思います。プロダクト開発に限らず、会社全体で必要な素養だと思っています。

会社が人材について大事にしている考え方のひとつに「アビリティ志向」というのがあるのですが、まさにそういうことだと思っています。素直に吸収してスキルを身に着けるのが好きな人には、ぴったりの環境だと思いますね。

 

Oさんってこんな人!

★最近のプライベートでの自慢を一つお願いします!
娘がピアノのコンクールで入賞したことです!練習を鬼のように監修する妻と、泣きながらも「まだここを練習する!」と絶叫する娘の声が防音室越しにも聞こえてきて、この時だけは在宅勤務が嫌になりました(笑)。とはいえ、いろいろと家族のサポートもできたので助かりました。

★新たに制定されたLiBの3つの行動指針(Stack up Value・Act Direct・Get Insight)の中で一番好きなものはなんですか?その理由も教えてください!
“Act Direct” ですね。社員総会で、「このバリューは私そのもので気に入った!」と宣言したほどです(笑)。 自分が一番速く正確にできることは自分でやろうぜ、ということだと思うのですが、私の性分にあっています。

★Oさんが思う「LiBあるある」を教えてください!
漫画の「ワンピース」が好きな人が多いような。私自身はまったく知らないので、ワンピースで例えられても何も分からん!と思うことがあります(苦笑)。とはいえ、それで肩身が狭いと感じることはありません。漫画以外にも、エンタメに感度が高い人が多い気がします。

★Oさんにとっての自分らしい仕事のカタチとは?
博士課程で研究をしていた時代、指導教員に「人と競争している時点で負け」ということを言われました。仕事でも、あくせくと競争するより、自分でないと出せないバリューを着実に発揮していきたいと常々思っています。

 

 

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インタビュー・ライティング:高嶋 朝子(株式会社LiB)
イメージ写真:Shutterstock

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