新しい仕事のカタチで事業と組織をアップデートする

  • 人材採用
  • 新しい働き方

変化に強い組織を作るために、企業が今「変わる」べき2つのこと

「世界中の人と企業をつなぐ」をミッションに、SaaSツールとソリューションサービスで、企業のSNSマーケティングを総合的に支援しているアライドアーキテクツ株式会社。2013年11月には東証マザーズ(現グロース)への上場を果たし、急成長を続けています。

今回は、リモート × 業務委託で即戦力人材と出会えるサービス「LIBZ エキスパート」を活用しながら強い組織へと進化させている取締役CPOの村岡氏に、導入の背景や効果と共に、働き方の柔軟性や組織の多様性についての考えをお聞きしました。

 

アライドアーキテクツ株式会社
取締役 CPO
村岡 弥真人 氏

大手ガラスメーカーの勤務を経て2012年にアライドアーキテクツ入社。2014年よりSNS広告に特化した広告代理事業を立ち上げ、自社最大の事業まで事業拡大を行う。2016年にUGC Centric Creative Platform “Letro”の提供を開始、Facebook及びInstagramのオフィシャルパートナーに。2017年より自社プロダクト事業全体の統括を行い、ベトナムの開発子会社2社の経営も兼任。2018年CPOに就任。2021年取締役就任。

 

株式会社LiB
共同創業者/執行役員 LIBZ エキスパート事業責任者
佐藤 洋介

2002年に株式会社リクルートに入社。主に新卒/中途採用領域で営業企画・商品企画・事業企画等の組織の管掌や、リクルートキャリアの事業統合などの各種プロジェクトを担当。2014年にLiBを共同創業、COOとして事業と組織の立ち上げを担当。2020年に新規事業「LIBZ エキスパート」の事業責任者に就任。noteはこちら

 

組織を健全にした、コア業務における業務委託人材の活用

会社と個人は、もっとフェアになれないか?

佐藤:
LIBZエキスパートにご相談いただく前に抱えていた、採用における課題やお悩みを教えていただけますか?

村岡:
コロナ以前から漠然と、会社と社員がもっとフェアな関係になる方法はないか?と考えていました。変化の激しい時代で、正社員という人材活用のスキームだけだと変化に適応しきれないと思っていて。

特に僕たちデジタルマーケティングの業界は変化が大きく、10年前と今では活躍する人材のタイプも異なります。その変化への柔軟な対応という意味でも、費用の面でも、正社員採用だけでは大きな経営リスクがあります。実際、コロナ禍という急激な変化で苦しい状況に陥った会社の多くは、固定費過多だったという話もあります。

かと言って、社員ではない形で人を採用して、人件費を変動費化すればよいのかというと、そんな単純な問題でもなくて。健全な事業継続や人材確保、個人の成長の面も考えながら、もっとカジュアルに組織と人がフェアな関係になる方法はないか、と考えを巡らせていたんです。

佐藤:
なるほど。そういえば、「ある時期活躍していた人材が、5年後にも同じ活躍をできるかどうかはわからない」という考え方は、前職リクルートの営業部隊にもありましたね。それで3年有期雇用の契約社員制度ができて、大きくスケールしたことを思い出しました。

村岡:
まさに当社も同じような考えです。4、5年に1回ぐらいのペースでピボットして、商材が大きく変わっていったので。その大きな変遷の中で都度適応できる人なんて、全体の10〜20%ぐらいです。でも、個人の大切な人生観もある中で、「正社員なら必ず会社に適応しなさい」というのもおかしな話です。会社や事業の変化は自分の意志ではないですからね。

そういったことも踏まえて、複数事業の変遷を重ねている当社では、新しい人材活用のカタチを考える必要がありました。

 

導入ハードルがゼロ、初動の速さも決め手に

佐藤:
そんな中で、LIBZ エキスパートを導入いただいたのはどのような経緯でしたか?

村岡:
クチコミで知って、紹介Feeがゼロとのことで、すぐ試しました。やったことのないことはまず全部やってみるタイプなので(笑)。

佐藤さんにご相談したその2日後に最初の候補者をご紹介をいただいたので、初動の速さにも驚きましたね。エージェントだと、オリエンから紹介までに時間がかかることも多いじゃないですか。人材枯渇で悩んでいて1分1秒を争う時に、スピーディにいろいろな方を紹介していただける安心感に魅力を感じました。

幸い、当社のカルチャーにピッタリの方ばかりをご紹介いただけていたので、良さそうだなと思ったらとにかくすぐにオファーを出しました。今でもご活躍されている方ばかりです。

佐藤:
そう言っていただけるのは非常にうれしいですね。

圧倒的な自走力とコミットメント

佐藤:
では、LIBZ エキスパートの導入によって、「こんな課題が解決した」という点は何かありますか?

村岡:
オンボーディングの労力が減った点でしょうか。就労者の皆さんが、すごく勉強熱心なんですよね。

自走性が高いので、立ち上がりが圧倒的にスピーディなんです。僕がこれまで見てきた組織の中でも、ここまで貪欲に学習してパフォーマンスを出してくださるスタンスは圧倒的だと思いますね。即戦力の方も多いですが、そうでない方でも、期待を大きく上回るキャッチアップ能力やマーケットに対する学習意欲が凄いので、オンボーディングに対するコストが時間的にも心理的にもぐっと減ってきている感覚はありますね。

佐藤:
なるほど。これも、LIBZ エキスパートの就労者の皆さんの特長ですね。

村岡:
とにかく顧客志向の方が多いですよね。だから「私、業務委託なんで…」みたいな遠慮がちなコミュニケーションはほぼなくて。むしろ、「これって本当にお客様のためになるんでしょうか?」と積極的に意見を言ってくれます。

これって、ものすごく正しいことだと思うんですよ。結局、業務委託でコア人材として活躍するのを難しくしている一番の理由って、会社も本人も、変に区別しちゃうからなんです。でも今活躍してくれている皆さんはそんな風に思っていないし、僕らもそういう態度で接することはありません。とにかくコミットメントが素晴らしいので。

佐藤:
ありがとうございます。我々としても、業務内容をなるべく正確に理解することをベースに、その業務に貢献しうるスキルやスタンスを見立てたうえで、「こういう人材なら活躍できるんじゃないか」というご提案ができるよう心がけています。

では、就労者の方は、具体的に今どのような活躍をされていますか?

村岡:
最近の事例だと、LetroというサービスのCSチームに、圧倒的な自走力をお持ちの方がいらっしゃいますね。入社後すぐ新しい機能のマニュアルを作ってくださったのですが、そのアウトプットの精度があまりにも高くて。「入社1か月でよくこんなに管理画面を理解できましたね!」と伺ったら、「私自身は管理画面にまだ詳しくないんですけど、説明を受けて筋道は理解したので、こうなったら皆さんがわかりやすくなるんだろうな、というのを想像して作ったんですよね〜」とおっしゃっていて。

キャッチアップ能力が凄すぎて、さすがにびっくりしましたね(笑)。あまりにも活躍していて既に稼働がMAXになっているので、チームの上長はその方のようなタイプの方をもう一人採用したいと言っています。現場でも、皆さんの活躍は大評判です。

 

コア業務をリモートワーカーに任せる、想定外の効果

佐藤:
「周辺業務を切り出すアウトソース型」のサービスは従来から多くありますが、LIBZ エキスパートが大事にしていることは、「コア業務を適切な人材に任せるインソース型」でリモートワーカーを活用するという点です。実際にやられてみていかがですか?

村岡:
「とてもうまくいっています」の一言ですね。例えばLetroのチームでは、売り上げの上位メンバーが全てLIBZ エキスパートの方です。チームが急成長できているのは間違いなくその方たちのおかげです。

その影響で、「皆が正しい方向を向いて仕事をできる」という効果もあります。在籍が長かったりすると、これまでの習慣を優先して、時に正しくない状態になることもあります。ただ、業務委託、かつフルリモートのメンバーが自分の2倍以上の売り上げを作っていたりすると、もう何も言い訳できないですよね。そういった点で、組織は健全になっていると思います。これは、インソース型でコア業務を任せるというチャレンジの副次的な効果だと思っています。

 

出社かリモートかは、どうだっていい。重要なのは「責任と約束」

佐藤:
ここからは、今世界中で大きく変化している「働き方」についてお話をおうかがいできればと思います。御社では、全社的に積極的にリモートワークを導入していますよね?

村岡:
95%ぐらいがリモートワークですね。もちろん出社もOKで、「推奨もしなければ強制もしない」というスタンスです。思い思いのスタイルで働いてもらっています。

佐藤:
その背景には、どのような思いがあるのでしょうか?

村岡:
私の組織(国内SaaS事業)のバリューのひとつに「責任と約束」というのがあり、僕は特にこの言葉に強い思いがあるので、そこからお話ししますね。

大企業やスタートアップなど、さまざまな組織を見てきた中で感じていたのは、社員が会社に不満を持つのって、ブラックボックスだと感じたり、自分が正しく評価されていないと感じたりする時なんですよ。つまり、会社都合に振り回されている時です。

一方で、社員はその「会社都合」を上回るパフォーマンスを上げているのか、というと、そうでもなかったりします。それなのに不満だけが溢れてくるのは、何だかすごく不健全だなと思っていて。自分自身も、若い時はいわゆる「やりがい搾取」に近いことをされた経験もあるので、どちらの立場の課題感もよくわかるんです。

でも一緒に働く中で、お互いに不満を持っていたり、それが原因で去っていくというのは、この人材枯渇の時代において大きな機会損失じゃないですか。

佐藤:
たしかに。アンフェアだし、お互いがアンハッピーな結果になりますね。

村岡:
だから僕は、「社員が得たい対価を得られる場所をつくる」ことが自分の仕事だと考えています。

その「対価」は、例えば給料でも、やりがいでも、ライフスタイルでもいい。寝るのも惜しんで仕事して年収2,000万円稼ぎたい人もいれば、年収500万円でいいから17時には帰りたい人もいます。それぞれが「得たい対価」を当社で得られ続けられるなら、雇用形態問わず一緒に働いてほしいと思っています。その代わり、その対価に合うパフォーマンスを出してほしい。それが、バリューに掲げている「責任と約束」です。

つまり、「責任」はパフォーマンス、「約束」は対価です。責任は明確なのに、約束が明確ではない状態が、いわゆるやりがい搾取です。僕は明確に約束したいと思っている。だから極論、「予算の倍の売り上げをつくったら年収1,000万円にしてほしい。なぜなら私は会社にこういう利益を出しているから」と言われたら、イエスというしかないわけです。

責任に対して約束して、その履行を最大限支援する。それこそがマネジメントだと僕は考えています。そうなった時に「出社かリモートか」なんていうのはもう、どっちだっていいんですよ。リモートでパフォーマンスが上がらなければ会社に来ればよい、ただそれだけの話です。全員に対してどちらかを選択しろ!というのも何だかおかしな話ですしね。これが、真の公平性だと思っています。

「会社が社員にキャリアを授ける」みたいな考え方はもう圧倒的に古いと思っていて。約束した責任を果たせるならやり方は何でもいいよ、という考え方なんです。それが、柔軟な働き方につながっているんだと思います。

佐藤:
なるほど、納得感があります。とはいえ「人は易きに流れる」じゃないですけど、責任の意識が弱くなっていくリスクも往々にしてありますよね。働き方を柔軟にすることに消極的な経営者は、そこに怖さを感じているのではないでしょうか。

村岡:
たしかにそれはありますね。でも仮に易きに流れたとしても、最終的には本人に返ってくる話なんですよね。約束に対して責任を果たせない人は、欲しい対価も得られない。そして僕も期待をしなくなります。そうなるともう「この場所はお互いにアンマッチだね」という結果にならざるを得ません。

易きに流れがちな人に対しては、「別に働かなくてもいいけど、自分が後々大変になるよ」という話をします。シンプルに「じゃあ何であんな約束したの?」っていう話ですよね。やっぱり、自由や柔軟性を支えるのは、信頼関係なんです。

 

多様性の欠如は、自社にとって有益なリソースを逃してしまう

佐藤:
ニューノーマルの組織では、ますますお互いの信頼関係が重要になってきますね。さて、これまでは「働き方」のお話でしたが、組織の「多様性」についてはどうお考えですか?

村岡:
私の組織のバリューには、「変化に適応」という言葉もあります。今まで成果を上げてきた人のやり方が今度もうまくいくとは限らないし、もっと言うと「若い人は甘い」なんてこともありません。21歳のYouTuberが1億円を稼ぐ時代に、古い人間がお金の稼ぎ方に対して偉そうに意見を言うな、と思っているので。

僕らの組織は、せいぜい100名ほどの部隊です。だったら、彼ら100名が培ってきたものや見てきたこと、考えていることを、それぞれ自由に発信してもらったほうがチャンスの総量が増えるはずです。

ある程度人材の幅を持たせておいた方が、スキルセットが急に変化したときに、足りない部分を埋め合えたり、今まで活躍できなかった人が急に活躍できるようになったりしますよね。組織の可能性を広げるためにも、さまざまな価値観、さまざまなバックボーンの人がいて然るべきだと思います。

佐藤:
たしかに、サービスモデルが変化してミッションが変わったとたん、ある人材が急に頭角を現す、みたいなケースはよくありますね。

村岡:
ですよね。あとは多様性って、性別はもちろん、年齢、国籍、居住地、パーソナリティなどいろいろな観点があります。例えば昨日、熊本在住のリモートワーカーの方と話していて、「アルバイトを採用したいけど、東京だといい人を探すのが大変」という話になったんです。でも熊本だと、時間を持て余している若い人たちもけっこういるらしくて。だったら彼女がデジタルマーケティングを教えて、熊本でアルバイト部隊をつくったらおもしろいね、という展開になったんですよ(笑)。

これも多様性から生まれた新しい機会ですよね。まず「正社員×出社」にこだわっていたら、彼女のようなリモートワーカーに出会えていない。メンバーに熊本在住の彼女がいることで、初めて当社は「熊本の若い人たち」というリソースにアプローチできるわけです。

きっと、良いリソースは世界中にあるにもかかわらず、自分たちが決めつけた何かによってアクセスを逃している、ということが世の中には多分にあると思うんです。単一性が会社の成長を阻害しているというか。

佐藤:
「多様性」ってどうしても長い時間軸で、いつかきっと効果が表れるよね、みたいな感じで語られがちですけど、「単一性によって、今そこにある自社にとって有益なリソースへのアクセスを逃しているよ」と言われると、急に胸に響くかもしれないですね。

村岡:
例えば「TikTokの動画を作ってほしい」とお客様から言われても、もう僕ら世代がイチから頑張ったって、そんなにいいもの作れないじゃないですか(笑)。若い人がやったほうが断然良いクオリティになります。そういう時に社員だけで頑張ろうとしないで、例えばデジタル制作を習っている専門学校生に案出しをお願いしてみるなど、得意な人のスキルを活かすやり方もありだなと考えています。

佐藤:
働き方の柔軟性や多様性の加速によって、「壮大なる適材適所」が日本中で行われているのかもしれませんね。

村岡:
本当にそう思います。「正社員×東京×出社×フルタイム」がスタンダードだったら、そこにたまたまハマらなかった人が持っている「何か」に出会えないわけですからね。「その人の15%のリソースでもビジネスに活かしたい」みたいなのを可能にするのが、今後検討するべき新しい仕事のカタチだと思います。だから、企業もうまく変化しないといけないですよね。

 

欲しい人材にフィットする働き方を、企業がデザインする

佐藤:
最後に、企業はこれから優秀人材を採用をするために、どんなことを大事にするべきだとお考えですか?

村岡:
やっぱり事業成長の最大のトリガーは、優秀なチームを作り続けることだと思います。だから優秀な仲間をどう獲得してリテンションさせるか、が最も重要です。

そのためには、その優秀な人材が「今どういう状態にあるのか」ということを考え続けなければいけません。例えば地方の学生は、時給1,000円でも、持て余している時間をお金に換えたいかもしれない。経験豊富なUI/UXデザイナーは、高単価で自分の時間を切り売りしたいかもしれない。人の数だけ、色んなパターンがあると思うんですよね。

これまでは「会社のルールはこうだから、この条件で人を探す」という自己発信的な採用活動がスタンダードでした。でもこれからは、「こういうキャラクターの人が欲しい」という人物像を思い浮かべて、その人たちにフィットするような働き方、キャリアステップ、組織構造を用意していくことが大事です。これこそ企業が考え方をシフトするべきポイントだと思います。究極を言うと、その人が本当に仲間であってほしいと思うなら、人事制度なんてその人に合わせて変えればいいんです。

広告もそうで、企業が伝えたいことを発信し続けた50年は終焉を迎えようとしています。Web広告の時代になってからは、お客様を100パターン分析して、100通りの広告を出してやっと当たるようになりました。僕は人材獲得もそれと同じだと思っていて、「自分の会社のルールはこれ!」と主張するだけじゃやっぱり難しくなりますよね。自分たちと一緒に働きたい人の姿を一人ひとり想像しながら、その人に合った働き方をデザインしていく。それが、これからの経営者に求められることだと思っています。

そのために重要なのは、1つはフェアな関係を築くこと。2つめは、妙な決めつけを捨てて多様性を持つことです。この2つこそが、変化に強い組織を作るために今、企業が考え方を見直すべきポイントではないでしょうか。

個人と企業の関係性は、これからますます変化していきます。「この事業、このビジネスのために頑張りたい」という最も本質的なモチベーションで、個人が選択権を持つ時代になると思います。だから、個人の思いやコミットメント、パーソナリティやスキル、それを前提にしたマッチングができる世界になることを期待したいです。

佐藤:
まさに、当社がサービス開発において議論しているテーマそのものです。一刻も早くそんな世界を実現できるよう、私たちも頑張ります。貴重なお話をありがとうございました。

 

 

アライドアーキテクツ株式会社
https://www.aainc.co.jp/

取材・撮影・ライティング:高嶋 朝子(株式会社LiB)

 

記事をシェアをしませんか?