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キャリアと事業を飛躍させる『鳥・猫・虫』の視点
ーLiBに入社するまでのキャリアを簡単に教えてください。
大学卒業後、リクルートでの採用支援を皮切りに、アリババや海外進出支援スタートアップで経験を積んできました。
2018年にLiBにジョインしてからは、まさに「縦横無尽」にさまざまな役割を担ってきた自負があります。インサイドセールスの立ち上げから始まり、営業企画や各部門の部長、その後、個人に向き合うキャリアプランナーを経験したり、領域責任者や事業責任者を担ったり。領域や立場を問わず、事業を成長させるために必要な役割を全うし続けてきました。現在は執行役員としてマッチング事業部長をしています。
ー現在のLiBの状況と役割について教えてください。
事業部の状況を一言で言うなら、今は「踊り場」にいる感覚です。これまでの成長を経て、次の大きな飛躍に向けて足場を固めているフェーズです。私の役割は、この事業部にある全3部署を統括することなんですが、実は自分の中で大切にしている3つの「仕事の視点」があるんです。それは「鳥の目」と「猫の目」、そして「虫の目」です。それぞれ視点の高度を示しています。
事業部長として「鳥の目」で全体の方針や事業計画、それを実現する人員計画を描くのは当然の役割ですが、私は同時に、現場目線の「虫の目」も絶対に捨てたくない。いまだに自分でもスカウトを打ちますし、内定承諾の事務処理もやります。そして、その両方を繋ぐのが『猫の目』です。鳥の目で描いた戦略を、ただの絵に描いた餅にせず、いかに勝率とスピードを上げて戦術として実現するか。そのために必要なプロジェクトの発動とマネジメント等を行う視点です。
▲2026年1月より執行役員として事業を率いる花井
本質を見失わないための「機微」と「個人のOS」の理解
ーマネジメントをする上で、一番大切にしていることは何ですか?
メンバーと同じ感度で、「心の機微」を持ち続けることです。
サービスや事業の根幹って「人の悲しいことを減らす」とか「うれしいことを増やす」ことだと私は考えています。日々ユーザーに接している現場のメンバーが感じる「これ、つらいな」とか「これ、うれしいな」という感情の揺れはサービス作りにおける大事な一次情報です。私も同じ解像度と感度を持ち続けることで、ユーザーの喜ぶ顔が浮かび、自信と納得感を持って意思決定できます。
役職のレイヤーが上がると、どうしても数・率みたいな数字の羅列で物事を見がちになりますよね。でも、その数字は一人ひとりのユーザーの過ごした時間で構成されている。現場感覚を忘れて「現場の解像度が低いところ」で意思決定をすると、本質からずれてしまう気がするんです。
だから、「虫の目」を持ちつつ、それを「鳥の目」で抽象化して事業方針に落とし込む。この具体と抽象の往復を、誰よりも高速でやり続けることが、私の存在意義であり、日々鍛錬しなくてはいけないことだと思ってます。
ーメンバーと接する際に大切にしていることはありますか?
「組織の定数」と「個人のOS(Operating System)=特性」を切り分けて考える、ということをすごく大切にしています。
「組織の定数」というのは、その時点の事業成長のために、組織として最低限クリアすべき標準値、つまり期待値のことです。これは事業のフェーズに合わせて、常にアップデートしていく必要があります。
一方で、そこで働く一人ひとりのメンバーには、その人にしかない、かけがえのない「OS(特性)」がある。
「OS」が違えば、同じインプットをしても出てくる「出力(アウトプット)」は違いますよね。それなのに、全員に同じ教え方をしたり、誰かを「お手本」にして「あの人と同じようにやって」と強いるのは、あまり意味がないと考えています。
だから、組織の期待値(定数)は示しつつも、そこから先のプラスαについては、一人ひとりの強みや特性、つまり「OS」に合わせたインプットをします。
「このOSの人には、どんな言葉で伝えたら、一番エネルギーを発揮してもらえるだろう?」
「この人の強みを、どう事業の役割につなげたら、成果は最大化するだろう?」
これを考えるために、私は全員分の「私なりのプロファイル」を頭の中に持つようにしています。1on1のフィードバックも全員分目を通しますし、彼らのアップデートもなるべく見逃さないよう努力してます。
誰かのコピーを作るのではなく、一人ひとりが持つ「OS」を活かしたまま、どうすれば組織の期待値(定数)を超えられるのかを考える。その要素をパズルのように組み合わせていくことこそが、私がマネジメントで大事にしていることです。
「正解のない問い」に思考のプロセスで向き合う
ーメンバーに向き合うときや、仕事に対するスタンスで譲れないものはありますか?
私は「説明責任を果たせる仕事」をするようにしています。
ベンチャーの仕事は、正解がない中を進む「不確実性」との戦いじゃないですか。誰も正解を知らない。そうなると、結果だけで評価をしてしまうと組織が機能しなくなってしまうのです。たまたま運良く成果が出た人を褒め称え、全力で考えて失敗した人を責める…そんなの、不健全ですよね。
だから私は、結果については怒りません。でも、「プロセスが甘い」ことに対しては、めちゃくちゃ厳しいです(笑)。
なぜその意思決定をしたのか、考え抜いたと言い切れるのかを大切にしています。自分自身に対してもそうで、自分が納得して説明責任が果たせない仕事は、安請け合いしない。それが、不確実な世界で意思決定を預かる人間としての「誠実さ」だと思っています。
ー30名規模まで拡大する事業部の課題は?
正直に言うと、私の「感覚」の限界を感じています。今まではいろんな粒度の情報を繋ぎ合わせて「なんとなくいびつだな」、「ここに何かありそう」という勘を頼りに突破してきた部分が多くありました。ただ、組織が30名を超えてから、私一人では気づけないことも増えてきました。そうなると、私自身がボトルネックとなり事業が止まるんですよね。
「花井さんに聞かないと進まない」という状況は、組織としては不健康な状態だと思います。だから今、自分が何を見て、何をやっているのかを言語化し「仕組み化」することに力を入れています。
例えば、事業部横断チームを新設して、今まで私が属人的にやっていたことを仕組みにしてもらっています。「自分じゃなければできないこと」を一つずつ手放して、仕組みに再現性を持たせる。これは、次世代にバトンを渡すための大事な仕事だと思って取り組んでいます。

▲事業部のプロジェクトがMVPとして表彰された際の様子
「事業の最適解」なら、役職は下げてもいい
ーこれまでさまざまな役割を経験されていますが、ご自身のキャリアをどのようにとらえていますか?
以前は会社の指示でアサインが決まることが多かったですが、今は「事業にとって自分がどこにいるのが最適か」という視点で、自ら考え、志願するようになりました。
事業を前に進めるためにベストな配置であれば、役職の上下や横へのスライドにはまったくこだわりません。たとえマネジメントという役割から離れて、一人のプレイヤーとして現場の仕事に戻るとしても、それが最適解なら迷わず選びますし、むしろ楽しんでやれる自信があります。
ーその柔軟なスタンスは、どうやって培われたのでしょうか?
さまざまな領域を横断して経験を積む中で、自分自身を「客観視」できるようになったことが大きいと思います。
これまでのキャリアで多様な役割を経験し、その都度バランスを取りながら仕事を進めてきました。そうした経験の積み重ねがあるからこそ、自分の強みや特性を客観的に把握でき、「今、自分がどこにいれば最も活きるのか」という「最適な場所」が直感的に分かるようになったのだと思います。
ーご自身では、自分をどんなリーダーだと分析していますか?
私は人からエネルギーを受け取って前に進むタイプですし、自分自身の強みは「バランス」だと思っています。ピープルマネジメント、プロジェクト進行、リスク管理のどれをとっても「平均よりちょっと上」で、突出したものはないと思っています。でも、今のLiBのフェーズでは、そのバランス感覚こそが組織を安定させ、メンバーの個性を活かす土台になれると考えています。
自分自身が尖ったプレイヤーではないからこそ、メンバーそれぞれの異なる「OS」を活かす「触媒」のような役割に徹することができていると思います。
ー最後に、LiBに興味のある人に向けて、メッセージをお願いします。
LiBは一癖も二癖もある理想を、ヒトの良さとtechの良さを活かした仕組みによって、現実のものにしようとしています。ヒトとtechの優劣はなく並列なので、チームにもそのまま反映されており、他社ではなかなか見られないほどオペレーション部門とプロダクト部門の距離が近く、一次情報を元に一緒に考え抜き最適解を見出し続けています。
LiBが掲げる理想に共感し、ヒトの力とtechの力をかけ合わせながら、多様なメンバーと共に手を動かし、価値を生み出し、それをカタチにしていく。そんな日々にやりがいを感じていただける方は、ぜひご応募ください!
▲インタビュー中の様子
花井さんてこんな人!
★モチベーションやメンタルの維持方法は?
私は仕事の中で「will3割、can7割」を大切にしています。willは「新しいチャレンジ」でcanは「得意なこと・自信があること」です。
仕事には「自己肯定感」と「成長」の両方が必要です。100%チャレンジだけだと疲弊して自信を失ってしまいますし、逆に慣れた仕事だけでは成長実感がありません。7割の「再現性のある得意な仕事」で成果を出して自己肯定感を保ちつつ、残り3割で少し背伸びをする。このブレンドが、一番健全に、かつ長くパフォーマンスを発揮し続けられるバランスです。
★オンオフの切り替え方法は?
私はオンオフがかなり激しいタイプで、土日は完全にスイッチを切って「廃人」のようになっています(笑)。家族からも「喋らない人」と思われているくらいです。
あと、ずっと麻雀にはまっています。捨て牌から相手の背景や文脈を推測して意思決定するゲームなのですが、これが仕事の「インサイト(背景理解)」のトレーニングにもなっていて、思考を止めずにリフレッシュする良い時間になっています。
★自身から見た「LiBの可能性」は?
LiBのすごいところは、「小さな発見」を具現化するスピードと力だと思っています。普通の大企業なら見過ごされてしまうような、メンバーの日々のつぶやきや「これってこうじゃない?」という小さな違和感を組織全体が大切にして、あっという間にサービスに反映されます。
社員全員が自分たちのやっていることを信じているからこそ生まれるパワーですし、その「想いを形にするスキル」を持っているのがLiBという組織の強さだと感じています。
これからは、私の属人的な感覚で回している部分を、誰でも再現できる「仕組み」として組織に浸透させていく。そうやって私が手放した後に、また新しい個性を持った人が次のLiBを作っていってくれるような、そんな循環を作っていきたいです。

▲花井が事業責任者として展開する「LIBZ」
【採用募集】
LiBではプロダクト開発/運営に関わっていただける仲間を募集しています!
https://www.libinc.co.jp/recruit/
https://herp.careers/v1/libcorp
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https://career.prismy.jp/
インタビュー・ライティング:稲本 美優、外岡 仁美(株式会社LiB)

