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スペシャルゲストとしてブルゾンちえみさんが登壇! 『Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2019』授賞式開催レポート

2019年12月19日(木)、グローバルビジネス誌「Forbes JAPAN」に協力し、日本最大規模の女性アワード『Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2019』を六本木ヒルズクラブにて開催いたしました。

Forbes JAPAN WOMEN AWARDは、女性が真に輝ける活躍の推進を目的に、2016年に始まり、今年で4回目の開催となります。企業へのアンケート調査を行い、専門のアドバイザーに審査に加わってもらい、女性が活躍できる企業と社会で活躍する女性のビジネスリーダーを選出、表彰してきました。

今年のテーマは「セルフメイドウーマン」。利益の追求だけでなく、社会にどのようなインパクトを与えるのかが問われる時代に、自らのビジョンを持って新しいキャリアを切り拓く、セルフメイドの女性ビジネスリーダーにスポットライトを当てました。

 

約150人が集まった授賞式では、受賞者と受賞企業の発表の後、トークセッションを実施。女性が活躍する企業の条件や、セルフメイドな生き方を貫く方法などについて話し合いました。
授賞式について、レポート形式で紹介します!

 

冒頭は、Forbes JAPAN発行人兼編集長 高野真氏の挨拶。
これまでに何度も女性の活躍を特集してきたForbes JAPAN。
「女性活躍推進はかっこよい」という価値観の醸成に貢献してきました。本アワードも、2016年の発足以来試行錯誤を続け、女性の自己実現を応援。今年はさらにブラッシュアップし、受賞することだけではなく、参加することそのものにベネフィットを感じてもらえるように設計したとのことです。

 

続いて、LiB代表取締役CEO 松本による今回のアワードの総評です。

日本のジェンダーギャップ指数は153カ国中121位という、過去最低順位を更新。女性の活躍は喫緊の課題であり、その推進こそが日本の原動力に繋がるという考えのもと、この5年間、「真の女性活躍」を啓蒙するために本アワードに取り組んできました。いわゆる働きやすさばかりに注力するのではなく、事業推進・利益創造にこそ女性の力が不可欠だということを発信する目的です。

個人部門では、自ら道を切り拓くだけでなく、「社会に最もインパクトを与えた女性」を表彰。また企業部門では今回より、女性活躍推進の尺度として活用できるよう、スコア形式が採用されています。企業/管理職/女性社員という3つの観点から計測したアンケート結果を詳細にフィードバック。さらに得られたデータをもとに、セミナーも開催予定。女性活躍推進において今後どう取り組んでいくべきかを、一緒に考える場になれば幸いだと語りました。

企業に求められているのは「個の幸せづくり」

企業部門の各部門で第1位になった企業によるトークセッションでは、「女性活躍を推進するために必要なことは何か」について話が展開されました。ダイジェスト版にて紹介します。

【登壇者】
モデレーター:谷本 有香氏(Forbes JAPAN 副編集長)
アドバイザリーボード:河口 真理子 (大和総研 調査本部 主席研究員)
各部門グランプリ授賞企業
1000名以上の部:住友 聡子氏(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社)
300名以上1000名未満の部:坂野 尚子氏(株式会社ノンストレス)
300名未満の部:山口 京子 氏(株式会社彩さ美)

 

 

谷口氏「女性の経営者や管理職の少なさ、政治参画の遅れが課題となっている中、企業において女性の活躍を推進するために必要なことは何でしょう?」

住友氏「トップダウンで働きやすい環境づくりの施策や仕組みを何度も伝えて浸透させることはもちろん、ボトムアップでも意見を挙げていくことを大切にしています。同時に、意見を挙げやすい環境作り・文化の醸成も重要ですね」

坂野氏「女性活躍はもはや当たり前になりつつあります。もっと広い視点で、多様な人材が長期で活躍できるように育成に力を入れ、そこで経営トップが先頭に立つことが大切と考えています」

山口氏「社員を性別でくくるのではなく、個で見ていくことを大事にしています。これからも女性が一生自分らしく生きていけるように、自社から実践し、社外にも発信していきたいです」

河口氏は、「20世紀の拡大成長社会が終わり、現在は多様な在り方を相互に認め合える共生社会になっています。このような社会に必要なのは、個の幸せをどう作っていくかという視点。企業においては、世代別で女性活躍の重要性を伝える際、相手によって引き出しを変えたコミュニケーションをすることが必要なのではないでしょうか」

自分のワクワクすることを追求。「セルフメイドな人」になるために、必要な条件は何か?

続いて、個人部門の受賞者によるトークセッションが行われました。ダイジェスト版にて紹介します。

【登壇者】
モデレーター:谷本 有香氏(Forbes JAPAN 副編集長)
アドバイザリーボード:奥田 浩美氏(ウィズグループ 代表取締役)
チェンジメーカー賞:東 志保氏(Lily MedTech 代表取締役CEO)
パイオニア賞:大西 厚子氏(三菱電機 名古屋製作所 HMIシステム部長)
社会インパクト賞:森澤 充世氏(CDP事務局/PRI事務局)
ルーキー賞:京谷 侑香氏(キリンビール マーケティング本部 マーケティング部)
グローバル賞:時岡 真理子氏(East Meet East 創業者兼CEO)

 

 

谷本氏「皆さんは、セルフメイドウーマンとしてどんなことを意識していますか?」

東氏「私は理系ということもあり、これまでずっと男性主体の世界にいました。それでも自分らしくいられたのは、男性主体の考えでなくても受け入れてもらえてきた環境があったからこそだと思っています」

森澤「以前の職場は外資系で、上司はアメリカの男性でした。その上司は、性別ではなく、どうしたら業績が上がるのかを基準にしていたので、わたし自身”女性”を意識したことはない。自分のアイデアが採用され、評価されてきて今があると思います。日本企業に就職して思うのは、取り組みや成果をオープンにしていないということです。自身の実績をしっかりアピールしていくことが大事と思います」

時岡氏「常にUncomfortableなこと(自分が快適でないこと)に挑戦しているかを意識してきました。私は高校まで日本の学校で、大学からはアメリカへ行きました。最初は全く英語がわからず、ネイティブの人と食堂で一緒に座るのが苦痛でしたが、だんだんと英語にも慣れていきました。Uncomfortableなことも毎日続けることで365日後には変わっています。逆にComfortableな環境は、自身の成長性はないと思っています。人は100%完璧ではないからこそ、常に挑戦することを意識している」

京谷氏「自分の目標や夢、働く中での思いなど、一貫性を持つことを大切にしています。自分の言ったことに対しコミットし、結果を出すことが、周りからの信頼にも繋がっていくと思っています」

大西氏「当たり前のことかもしれませんが、自分は自分という意識を持ち、周りの人とは比べないことですね。そして、周りにいる人の価値観も受け入れることを意識しています」

奥田氏「自分一人では、何も作れないし、社会も変えていけない。はじめにやってほしいのは、違和感のある場所に身を置くことです。おかしいと思うことをたくさん見たうえで、最終的には自分の感情と体に正直に従って選択することが大事と思います」

最後に谷本氏は、「コトを成し遂げたということではなく、自身の関心やワクワクに忠実に自分をどんどん成長させるうちに結果的にここまで来ました、というような自然体のスタイルが、今年のセルフメイドウーマンなのではないか」と総括しました。

NOという勇気を持ち、自分の信念を大切に生きる

続いて、WIN Conference Kristin Engvig氏による基調講演が行われました。

 

 

ノルウェー出身のKristin氏は、子どもの頃から社会をリードする女性や女性首相の活躍を見てきており、女性が活躍することが当然の環境で育ちました。しかし社会に出て、仕事を通して様々な国を訪れ、それが当たり前ではないという事実を目の当たりにしたそうです。誰もが自分の意見を発し、自由な環境の中で仕事ができる社会はどうしたら実現できるのかを考え、自分の想いやビジョンを外に発信していくことの大切さに気がついたとのこと。

「調和」を大事にする文化の日本では、まずは「NO」と言う勇気を持ち、リスクを恐れずに発信・挑戦していくことが大事だと言います。それがセルフメイドな生き方につながり、社会が変わるきっかけになると述べていました。

女性活躍の新たな軸は、自分の心に素直になること

続いて、LiB副社長永井とForbes JAPAN副編集長の谷本氏によるラップアップ。トークセッションや基調講演の総括をしました。

 

 

セルフメイドウーマンは、「自ら道を切り拓くだけでなく社会に最もインパクトを与えた女性」と定義していたが、今回の話を聞いて「自分の好きなことや興味関心に素直になり、ワクワクできることを突き詰める」というスタイルが印象的だったと永井。

LiBでは、自分の本来の姿ややりたいことがまだ見えていない女性に寄り添いながら、輝ける場所を一緒に見つけるためのサービスを展開しています。女性がもっと素直にワクワクし、本能で生きるためにエンパワーしていきたい、と展望を語りました。

「本能で生きてる?」ブルゾンちえみさんが語った、セルフメイドウーマンとしての生き方

ここでスペシャルゲストとして登壇したのは、「35億」のキャリアウーマンネタで一世を風靡したブルゾンちえみさん。セルフメイドウーマンとして意識してきたこととして、「自分の心がどう思うのかを、いつも大事にしている」と語りました。

 

 

芸人や女優・リポーターなど、様々なお仕事で活躍するブルゾンさん。ダイアナ元妃の「Only do what your heart tells you(あなたの心が、あなたに語りかけることだけをしなさい)」という言葉が好きで、「この仕事を本当に自分はやりたいのか?」を常に自問するようにしているそうです。

「本能で生きてる?」というセリフでもおなじみの彼女は、「自分のことは自分が一番わかっている。本当の自分の声を聞いてみて」と語ります。例えば悩み相談を受けるときも、案外本人が一番答えを分かっているケースが多いそう。自分の本能で生きられるように舵を切ることを、いつも意識しているとのことです。

自身が本能で生きるために、SNSひとつとっても嘘がないように真剣に向き合っているそうです。例えば掲載の依頼があったときも、自分が本当に良いと思う内容かどうかをきちんと検討。自分そのものを発信できるツールだからこそ、大事にしているのだそうです。

仕事上の立場やしがらみで、なかなか本能のままに生きることが難しい人に対しては、「たとえわがままだと思われても、勇気を持って決断すると、案外うまくいくこともある。自分の心に嘘をつかず、自分の気持ちを大切にすることが大事」とコメント。

またキャリアを成功に導く秘訣については、「まずは行動する」「同じグチは二度言わない」「解決するためにできることはなんでもする」ということを大事にしているということです。

来年30歳。若すぎず、かといって大人として全て分かっているわけでもないこの時期に、自分も「本能で生きてる」と言えるような生き方をしていきたいと語り、会場にいる女性たちにエールを贈りました。

《おわりに》より一層の「自分らしさ」を追求する令和の時代に合わせ、「女性活躍」も再解釈が必要

今回のアワードで特徴的だったのは、「いかに自分の心に素直になり、自信を持ち、ワクワクすることに突き進めるか」といった観点。受賞者やゲストのトークの中にも、何度もキーワードとして登場しました。

未来が不透明で、価値観が多様化している現代において、キャリア観も大きく変化しています。それに伴って、日本の女性活躍推進も、従来のキャリアアップ促進型の支援から再解釈する必要があるのではないでしょうか。

LiBは2020年も、自己理解の促進と本当に自分らしい選択を支援をする事業を通し、新しい時代に向けた女性活躍の形を提示していきます。

『Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2019』受賞者/受賞企業一覧

アンケートで選ばれた企業と個人の中から評議員の審査を経て、受賞企業・受賞者を決定しました。

 

 

個人賞について:
・自身の世界観やビジョンを持ち、それを実現しているか
・社会の課題解決に貢献する事業を推進し社会性と利益を両立しているか
・ビジネスモデルや事業、テクノロジーに新規性があるか
・ユニークなキャリアや実績があるか
などに着目し、評議員の審査にて決定しました。
企業賞について:
女性社員の割合、女性管理職比率などの結果面だけでなく、女性活躍における経営陣の関与や組織体制などに関する取組み状況や、働き方などの人事制度・施策の状況などの行動面も評価に加え、規模別の総合ランキングを実施しました。

<アドバイザリーボード>
主に個人部門の審査に関わったアドバイザーは下記の5人
奥田 浩美 (ウィズグループ 代表取締役)
河口 真理子 (大和総研 調査本部 主席研究員)
久能 祐子 (シリアルアントレプレナー、ハルシオン創業者)
谷本 有香 (Forbes JAPAN 副編集長)
松本 洋介 (LiB 代表取締役CEO)
詳しい内容は2020年1月25日発売のForbes JAPAN 3月号に掲載予定です。

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